大判例

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東京高等裁判所 昭和44年(ラ)761号 決定

ところで、前記訴状に添付されている右約束手形の写によると、右手形は受取人である被告徳精物産株式会社の東京支店取締役支店長友田雅昭名義を以て原告たる抗告人に裏書されていることが認められる。按ずるに、民訴法九条にいう事務所又は営業所とは、他の場所に在る業務担当者の指揮命令から独立して、業務ないし営業の全部又は一部を行う場所を指し、その名称が支店であるとか営業所であるとかにかかわらないものと解すべきであるが、本件に関し右東京支店において本店との間においてどのような権限の分配ないし委譲に関する取極めの許に営業が行われているか、及び、抗告人に対する右約束手形の裏書が右の営業に関するものであるかを更に審究すべく、そのいかんによつては、民訴法九条、二一条により原裁判所に管轄を認める余地なしとしないのである。

然るに、この点を考慮することなく、右約束手形の支払地が北九州市であり、右事件の被告の住所地が前記のとおりであることから、たやすく原裁判所の管轄権を否定し、右事件を移送すべきものとした原決定は相当とはいえない。

(岡部 川上 大石)

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